化学的性質

①無色・無臭の気体で不燃性であり、支燃性もないが、マグネシウム・ナトリウム等は二酸化炭素中
 でも激しく燃焼する。
②空気中で石油・石炭又は木材等の燃料が燃焼するとき又は動物の呼吸、有機物の腐敗、発酵に伴って
   発生する。一方、植物は二酸化炭素を吸収し炭酸同化作用を営むので、大気中の存在量は
 約0.03%でほぼ一定である。尚、海水中に約0.06%の濃度で含まれている。
③水には同体積溶解し、一部炭酸となり弱酸性を呈する。
④乾燥状態では鋼材に対して殆ど影響を与えないが、水分を含むと炭酸を生じて鋼材を腐食する。
   酸素が共存したり、高圧になると腐食は更に激しくなる。特に激しい毒性はないが、
   空気中に多量に存在すれば、酸素不足のため窒息するおそれがある。
⑤液化二酸化炭素を急激に気化させると固体炭酸(ドライアイス)となる。
 ※近年、石油等の燃料使用量が増大するのに伴って、大気中の二酸化炭素濃度が徐々に高まり現在の
  濃度は約380ppm程度とみられており、地球温暖化現象(温室効果)を食い止めるために
  国際的に排出削減に向けての取組みが進められている。

取扱上の注意環境安全対策

①二酸化炭素は空気よりかなり重く低いところに滞留しやすいので、容器は地下室に
   貯蔵しないようにする。
   濃度が高くなると酸素欠乏による窒息のおそれがある。(許容濃度 5,000ppm)
②消費は通風の良い場所で行う。
③ドライアイスは非常に低温なので決して素手で触ってはいけない。