【概要】

オープンクリーンシステムKOACHは、周囲を囲わずにクリーンゾーンを形成するクリーンシステムです。

対抗させたプッシュフードからクリーン化した空気を吹き出して、中央で衝突した気流が、垂直・水平方向に押し出されることで清浄空間を形成します。クリーン環境が必要な作業にあわせてタイプが選べます。

テーブル上での作業に適した卓上タイプから、複数台を組み合わせて大空間をスーパークリーン環境にできるフロアータイプまで、すべてがISOクラス1を実現します。

【特徴①】 囲わなくてもスーパークリーン

従来のクリーンベンチは、囲われたボックス内に高性能フィルタ(HEPAフィルタ、ULPAフィルタなど)を通して清浄化した空気を送り込み、内部の空気を徐々に希釈してクリーンゾーンを形成します。

囲われていたので、「手だけしか入らないから作業がしづらい」「大きな装置が入らない」というクリーンベンチならではの問題がありました。さらに、囲うことで外部の空気が中に入ってこないようになっていますが、同時に作業中にクリーンゾーン内部で発生してしまったコンタミナントを外に排出しにくいという一面も持ち合わせていました。オープンクリーンシステムKOACH(コーチ)は、従来のクリーンベンチのように囲われていないので、対象物が確認しやすく、顕微鏡などはガラス越しではなく直接のぞけます。

さらに、今までのクリーンベンチでは難しかった対面作業も可能です。ある光学機器の企業では、検査工程でKOACH(コーチ)を対面で使用しており、検査時間が短くなったと大変喜ばれています。

【特徴②】 短時間でクリーン化

一般的なクリーンベンチやクリーンルームは、囲われたエリア内にフィルタを通した清浄空気を送り込み、その清浄空気でゴミやホコリを希釈することでエリア内を清浄化しています。そのため、作業の前に、目的とする清浄度を形成するための準備運転が必要となりますが、エリアの大きさや目的とする清浄度の高さによって長い準備時間を要することが多く、時間と共にランニングコスト(電気代)への負担にもなってしまうことがあります。

KOACHは、清浄化された同一ベクトル集合流がプッシュフード間の中央で衝突し、垂直・水平方向へ押し出されることにより清浄空間を形成します。希釈して清浄化するのではなく、排出して清浄化するシステムなので清浄度形成するために長い時間を必要としません。KOACHは、スイッチを入れてから、わずか数分でクラス1の環境が形成でき、作業を開始するまでの準備に時間を取られないため、準備運転に必要だったランニングコスト(電気代)も大幅に削減できます。

【スペック・使用】

 ①KOACH T500-F
  本体外形寸法:W524×D295×H319(mm)
   吹出開口面寸法:W496×H310(mm)
  重量:約13kg/台
  清浄空間(開口面間距離)
       :700mm
  電源:単層100V
 ②KOACH C645-F
  本体外形寸法:W757×D331×H1611(mm)
  吹出開口面寸法:W645×H700(mm)
  重量:約80kg/台
  清浄空間(開口面間距離)
       :1800mm以内(テーブル有の場合)
  電源:単層100V
 
 ③KOACH C900-F
  本体外形寸法:W959×D351×H1611(mm)
    吹出開口面寸法:W900×H700(mm)
  重量:約93kg/台
  清浄空間(開口面間距離)
       :2300mm以内(テーブル有の場合)
  電源:単層100V
④KOACH F1050-F
  本体外形寸法:W1055×D627×H929(mm)
  吹出開口面寸法:W1050×H850(mm)
  重量:約136kg/台
  清浄空間(開口面間距離)
       :フロアーコーチの形状による
  電源:三相200V